上尾市議会議員 稲村久美子です。
今回は、「心の悩みのある方や精神疾患者と家族への援助」「地域活動と居場所づくり」「健康プラザわくわくランド」「街づくりとコミュニティシネマ」について一般質問させて頂きました。
質問事項
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❶ 心の悩みのある方や精神疾患者と家族への援助について
質問1-1)
R5年度上尾市自死者は33名です。年齢内訳を教えてください。

答弁1-1)
令和5年の年代別自殺、自死者数につきましては、
20歳未満が5名、20歳代が6名、30歳代が4名、40歳代が4名、50歳代が4名、60歳代が5名、70歳代が3名、80歳以上が2名
でございます。

質問1-2)
この数値をふまえて、上尾市では現在心の悩みや疾患を抱えた方へのサポートが充分であるとお考えでしょうか。

答弁1-2)
市では、精神科医による心の健康相談、心理士による心の悩み相談、保健師・精神保健福祉士によるいのちのオンライン相談などを実施しております。
いのちのオンライン相談は、援助希求の弱い方でもアクセスしやすいよう、24時間365日、Webにより相談を受け付け、電話や対面だけでなくオンライン形式による相談も実施しております。
令和3年9月からは、匿名相談の希望者や電話、対面による相談がしにくい方向けにLINE相談窓口も開設いたしました。
こころの悩みや疾患を抱えた方の状況に応じたサポートを行えるよう、引き続き効果的な支援に取り組んでまいりたいと考えております。

ありがとうございます。これだけのことをしていても、自死者は0にはならないということだと思います。
上尾市が掲げる「だれもが自殺に追い込まれることのない上尾市の実現」を目指すところに至っていない。
上尾市の自死者数が多いか少ないか、などと数で語れることではないと思います。家族からしたら唯一の存在ですから。
なので、これだけやっていらっしゃいますが、もう少しなんとかならないのか、ということがあるわけです。
かつ、家族を亡くした遺族、今精神に不調を抱える身内がいる方への支援、ここについての質問をさせて頂きたいと思います。

質問1-3)
家族を自死で亡くした場合家族へのサポートは必須であります。この場合どのようなサポートを受けられるのでしょうか。

答弁1-3)
自死で家族を亡くした場合の残された家族は、自死した事情や家族背景などが個人によって大きく異なるため、まずは個別相談によるサポートを中心にすすめております。
また、相談関係を継続する中で、ご遺族の方が、他の家族らとの思いの共有などを望まれる場合については、自死遺族を対象としたピアサロン事業をご紹介しております。

上尾市ピアサロンの開催日は、現在このようになっています。


この資料の通り、ピアサロンはあるものの、月に一回のみの開催かつ、月ごとに内容が決まっていますから数ヶ月に一回しか参加の機会がないんですね。利用者が少ないからこれで事足りている、というわけでなく、現状では利用しづらいから利用者が少ない。少なくとも私のところにはそういう訴えが届いています。これじゃあ頼りたいときに頼れない。
これ、例えばご家族に統合失調症の人がいる方は、6月に悩んだら8月まで待たなきゃいけないんですか。もちろんピアサロン以外にも相談先はあります。保険センターでも相談の受け入れをしているとお聞きしています。ですが結局そのことも知られていないんですね。
ですから、悩んでいる方が調べたときに辿り着けるようにしてほしい。この日程はあくまでも定期開催しているものの話であって、それ以外の日でも相談可能ですよと周知してほしいんです。あるのに使えないというのはもったいないです。
私が議員になろうと決めた一番大きな理由が、さっきの亡くなった33名の方のうちの一人が私の教室に通って来ていた生徒さんだったからです。中学生の時に統合失調症を発症していて17歳の時に彼女は、亡くなりました。大学に進学したいと、高校の勉強をして1年生の単位も取ってってそんな時だったんですけれど。
実は私、このときに上尾市に問い合わせをしているんです、「ご家族のための支援先はないですか」ってね、ご家族の気持ちを考えたら大変な状況でしたから。ですが、うまく合致するものがなかったんです。
それで私、これをなんとかしたくてですね、この質問も今日まで温めてきたんです。そこで質問です。

質問1-4)
市として精神疾患のある子ども(未成年者)への支援は、どのようなものがありますか。又、家族だけではなく、未成年者が通所できる場所はあるんでしょうか。

答弁1-4)
子どもの年齢や通学先の有無、さらには主治医の意見などにもよりますが、外出ができ、他の人たちとの交流を望まれる場合には、民間の医療機関で実施しているデイケアやグループ活動、さらには市の委託事業で実施している障害者生活支援センターなどを紹介する場合がございます。

質問1-5)
それは市で実施していることでしょうか。

答弁1-5)
民間の医療機関で実施している事業や市がNPOに委託して実施している事業でございます。

私がお願いしているのはですね、市が前向きに取り組んでほしいということなんです。精神疾患の場合ですね、すでに医療機関にかかっている場合が多い。
大人ならですね、診てくれるところはあります。入院できる施設も多くはないですがあります。その中で、精神科の場合、児童を診られる先生は少ないですし、入院できる病院も大人と違ってあまりない。そういうなかで市の支援がもっとないと駄目なんじゃないでしょうか。
それとですね、未成年の通所施設があるとのことですが、これ年齢すべて一緒くたにしてしまっていますよね。例えばですね、通常、学校で小学校3年生と中学校1年生を一緒にまとめることがありますか?なぜ障害や精神疾患があるとまとめられてしまうんでしょうか。
更にいうと、そういった子たちは個々によってかなり状態が違います。個々に対応するのは大変ですしお金もかかりますよ、ですがこれ家族が全部対応しなくちゃいけないんですかね。だって「誰も自殺に追い込まれることのない上尾市の実現を目指して」って上尾市は掲げているわけですから。
皆さんが精神疾患をどう捉えているかはわかりませんけど、先ほど言ったうちに来ていた生徒さんも、薬で体調をコントロール出来てるときは勉強したり遊びにいったり普通に過ごしているわけです。
そういう子がただ精神疾患があるというだけで一括りにされてしまう。これはせめて年齢や症状ごとに分けるとかしないと厳しいんじゃないでしょうか。
細かい対応、細かいケアっていうのは市だからこそ出来ることではないですか。その子たちだって本当は学校に行きたいんですよ。行きたいんですけど、調子が悪くなったり変なこと言っちゃうから行けなくなっちゃうんですよ。そこは分かっていてほしいと思います。では次の質問をします。

質問1-6)
自宅で子どもがですね、精神的に調子が悪くなった場合には家族はどのように対応したら良いとお考えですか。

答弁1-6)
体調が悪くなった本人に治療中の医療機関がある場合には、主治医のいる医療機関に連絡を入れ、対応を仰ぐ形となりますが、夜間、休日等でかかりつけの医療機関に連絡がつながらない場合については、埼玉県精神科救急情報センターへの電話相談により、対応の助言や、場合によっては緊急に受診できる他の医療機関をご紹介いただくこともございます。

質問1-7)
先ほどお話ししたことと重複してしまうのですが、通所施設は年齢、症状別に利用が出来る状況になっていますでしょうか。

答弁1-7)
精神科医療機関では、症状別にプログラムを実施しているところがございます。 また、年齢別については、通所目的により、放課後等デイサービス事業所での個別プログラムなども利用できるようになっております。

児童の場合、義務教育があるわけですよね。それなのに疾患があったりだとかで義務教育を受けられない。これが前提としてあります。まずこれを追加させてください。その上で、これは大人もですが、通所施設があったとしても、状態によってはなかなか家から出られない方もいます。

質問1-8)
そういった、お家で過ごす場合、自宅での見守り制度はそのようなものがありますか。

答弁1-8)
自宅での見守りを行うサービスとしては、精神科の主治医の指示のもとに、訪問看護サービスを利用することが可能となっております。

ありがとうございます。これはつまり行政のサービスとしてある、ということですよね。このことを知らない方がたくさんいらっしゃるので、「こういうことが使えるよ」「自分で抱えなくても良いんだよ」ということを、皆さんにお知らせしていってください。
最近皆さん、聞いたことがあるかと思うのですが「オーバードーズ」であったり、「リストカット」、これどういうことかというと、薬を用量以上にたくさん飲んでしまったり、手首や腕、ほかにも人に見えないような身体の部位をあちこち切る子もいます。大人でもいます。これは「死にたい」と思ってやっているわけではありません。切ったりしてもそう簡単には死ねないですから。
「死にたい」という気持ちがあっても本当に死にたいわけではないなかで、やっているうちに、うちに来ていた子もそうでしたが、本当に死んでしまうんです。このような状態で、家族がいた場合、家族は気が気じゃないです。

質問1-9)
このように家族が、非自殺的な自傷行動を繰り返す場合、見守りやサポートなどはあるのでしょうか。

答弁1-9)
見守りやサポートについては、自傷行為を行う方の理由や状態によっても変わりますが、相談に来られる事例においては、精神的な疾患が原因で自傷行為に及んでしまう状況などが多く、家族などの見守りだけで対応していくのが難しい状況もございます。
このような事例につきましては、本人や家族に対して治療にむけたはたらきかけを行っていきますが、自発的に治療したいという意志の確認が難しい場合には、ご家族の気持ちに寄り添い、必要に応じて保健所に協力を求めるなどの支援を行っております。

大人の場合ですと、本人が希望すれば自傷も入院可能です。これが未成年者ですと難しかったりします。受け入れる医療機関が少ない。急性期のように、バッと薬を飲んでしまった場合などはICUに入院したりしますが、3、4日もすれば退院になるわけです。実際そういったこともあります。
そうすると、家族は仕事も出来なくなってしまうんです。目が離せないから。かといって入院する場所もなかなか無い。家族は本当に疲弊してしまいます。ですからここはなんとかしなくてはいけないんじゃないかな、と思います。
オーバードーズ、昔ですと違法薬物とかありましたけど、今は市販薬や処方薬が多いですね。インターネットで買えたりもしちゃうので。こんなものをドンドン飲まれては家族は本当にかなわないわけです。本人は呂律も回らない、前後不覚になって身体をあちこち切ってしまうなんてことが起きますから。
なので、病院の手前として、預かれる場所が必要なのではないか、と思います。精神科への入院ってすごく敷居が高いので。
自傷行為を繰り返す方だって、社会に出たいという気持ちがないわけではないんです。なんとか働いたりしたいという気持ちもあるんです。しかし雇用してもらえる先もあまり無い。雇用主からすると怖い部分がありますから。学校も行けてない場合、得るべき教育を得てなかったりというのもあります。

質問1-10)
そのなかで、市として、社会復帰に向けての取り組みはありますでしょうか。

答弁1-10)
疾病が軽快し、社会参加にむけて準備したいという相談につきましては、本人の希望や主治医の意見などを聞きながら、医療機関が実施するデイケアや地域活動支援センター、さらには障害福祉サービス事業所などをご案内しております。
本人や家族が見学して通所先を気に入られた場合には、そのまま利用が開始されます。通所先では日々の活動において、体力や生活リズムを整えるための支援が行われております。
また、就労を希望される場合については、就労支援センターの利用をご案内いたしますが、生活リズムを整えるための通所場所と併用する事例も多く、生活と就労の両輪から社会参加に向けた取り組みがすすめられているところでございます。

自助グループ立ち上げについて
取り組みが進められているとのことで、これから先、もっともっと良い取り組みになると良いな、と思います。こちらをご覧ください。


これは、先ほどお話しした、17歳で亡くなったお子さんの保護者の方と、私が運営している教室がバックアップして作ったコミュニティーサイトです。これから活動をしていきます。
「分かち合い、ともに前を向く一歩を。」ということで、上尾市で子どもを亡くしたご遺族のためのサイトです。本当は市でやってほしかったことです。グリーフケア(喪失の悲嘆へのケア。日本においては遺族ケアと同義)をやってください、というお話も何度かさせていただいています。
泣きながらお話をしてくださった保護者の方、こちらお名前を出してもいいとのことで、金子宏美さんが手記を寄せてくださいました。ぜひ、読んでください。自分の家族を自死で亡くすというのは、どういうことか。

私は2023年に高校2年生の娘を自死で失いました。それから今日に至るまで耐えがたい悲しみと向き合いながら、日常を過ごしています。
その過程では自身に現れる体調の変化や感情を理解することができず、苦しい日々を過ごした時期がありました。身近な人に話せれば良かったのかもしれませんが、子供を亡くした経験を他者に話すことは容易なことではありません。
なぜなら語ることは、故人に対する感情の表出を伴う行為だからです。
「ここなら涙を流してもいい、話をしても大丈夫。」と思える相手と場所が必要になります。
私の場合、自ら悲しみ語ることができなかったのでグリーフケアの本を読み、心と身体に起きた変化を理解しようと努めましたが、激しい感情を抑えることは非常に困難なことでした。
娘が他界して1年を迎えた頃、彼女をよく知る方(稲村先生)と娘の生前のことや、今日に至るまでの間に抱えてきた想いを語り合う機会がありました。そこで自分が見守られ、支えられていることを実感し娘への想いと共に力の限り生きていこうと思えました。
同じ経験をしている人が心のできる場で互いの想いに寄り添い、明日を生き抜く糧になることが私の願いです。
金子宏美さん寄稿
皆さんにお聞きしたいのが、手首を切ろうと思いますか。薬を大量に飲もうと思いますか。こう思ってしまう時点で、心が病気なんです。みんなが出来ることが出来なくなってしまうんです。
統合失調症を発症する原因は分かっていません。本人の責任じゃないんですよ。癌になるのと一緒です。だったら、手当があってもいいですよね。
私、母の介護を今しているんですが、本当に手厚いです。上尾市いろんなサービスがある。精神疾患者の方にもぜひ、同じようにお願いします。
日常生活がままならなくなってしまう。これは本人の責任じゃなくて、疾患なんです。障害なんです。
自分の子どもを死なせてしまった親というのは、一生悔やみます。
精神疾患の生涯有病率、一生のうちにかかる割合は国際的には 4 人に 1 人、日本では少なくとも約 5 人に 1 人といわれています。18%です。ごく一般的な疾患です。私はすごくまれな話をしているわけではないんです。そのうちのおよそ75%が10代から20代で発症するというデータもあります。にも関わらず、精神疾患者へのスティグマ(人種や他の健康問題についても見られる社会問題であり、差別や偏見など)は、他の疾患のある患者に対してより強いという研究結果がある。
皆さん、例えば統合失調症ってどんなイメージを持っていますか。何か訳の分からないことを叫んでいる人ですか。もう会話が通じなくなってしまっている人ですか。そんなことはない、コントロールすることで普通に暮らせる人たちです。もちろんそのときの体調によっては暮らせないこともありますけど。でもこれ私たちも一緒です。
家族が5人いたら発症する人がいるかもしれない。そういうものに対しての理解がどれほどあるかといえば、まだまだ充分ではないと思います。だからこそ支援が足りてなかったり、あったとしても届いていない。
そのうえで、上尾市のピアサロンは、当該者が三ヶ月に一度しか利用する機会がないわけです。もっと利用しやすい状況にする必要があります。そしてもっと利用していいよ、という空気感を出してもらえませんか。そうしたら、亡くなる方、0になっていくんじゃないでしょうか。そう意味で、上尾市の人口を考えれば、現在充分な支援体制があるとは言いがたく、精神保健事業の拡充を検討することをお願いしたいと思います。

❷ 地域活動と居場所づくりについて
質問2-1)
学校に通えていない子どもが、日中行くことができる場所はありますか。
答弁2-1)
不特定の子どもが集える場所としましては、児童館、図書館、市民体育館などのスポーツ施設、子ども食堂やショッピングモールなどがあります。
質問2-2)
それでは、市内に不登校を支援する民間施設は何か所ありますか。

答弁2-2)
教育センター職員が訪問するなどして連携している、市内の不登校を支援する民間施設は、現在3か所ございます。

※うち一カ所は稲村が運営している「エイジア学習教室」です。
実はこれ前々回にも質問をさせて頂いています。3カ所あると言うことですが、毎日やっているわけではないところもあったりして、なかなか難しいところかな、と思います。

質問2-3)
それでは、そのほか、義務教育中の学校に通えていない子どもが、日中行くことができる場所はありますか。

答弁2-3)
児童館や図書館などがございます。

質問2-4)
では、上尾市でシニアさんの集える場所は、何カ所ありますか?

答弁2-4)
高齢者が交流を深めるために気軽に集える場所として、地域の公民館や集会所など自治会等が所有する施設 を活用した「老人だんらんの家」があり、令和6年4月1日現在で市内に85か所ございます。

85カ所、これだけあれば、誰かに会いたいな、というときにすぐ近くで会うことが出来ますよね。とても素晴らしいと思います。これに対し、子どもたちが集える場所というのは少ないな、と思います。児童館や図書館ってそんなにあるわけじゃないので。

質問2-5)
そこで、町内会やシニアの方と連携して地域ごとに子どもの居場所をつくることはできませんか。

答弁2-5)
地域にこどもの居場所をつくることは必要であると考えておりますことから、受け皿となり得る場所や団体などを含め、研究してまいります。

ぜひお願いします。私も自分の地域に働きかけをします。これにより、世代間交流も上手くいくのではないかな、と思います。

質問2-6)
それでですね、何かをやろうとするとお金がかかってしまうのですが、これを市内事業者に協力を仰ぐことは考えていませんか。

答弁2-6)
現在、民間企業と地域包括協定を締結し、協働して子育てイベントの開催などを行っておりますことから、こどもの居場所づくりについても、協議してまいりたいと考えております。

先日視察に行った、大阪府門真市では子どもの居場所として市と連携している民間施設が35カ所以上ありました。その中には、ショッピングモールの一部や、信用金庫、お寺など、いろんな場所があります。門真市の職員さんがそれだけ働きかけをしたんです。さらに、イケア・ジャパンさんとも提携して、「子どもテラス」という場所の内装デザインと内装品の寄付をしてもらっています。
視察の際、門真市の職員さんに「予算はどうなっていますか」とお尋ねしたところ、多くを寄付で賄えているとのことでした。子どもテラスなどでは、ボランティアのシニアさんに来てもらっているそうです。
居場所をつくる、というのはこういうことではないでしょうか。「○○にこんな施設がある」と言っても、小学生は行けません。日中から放課後にかけて場を用意することで、不登校児童の居場所も兼ねることが出来るそうです。不登校児童にばかり、という声も聞きますので言いますが、子どもというのは子ども同士で関わることで、社会性を身につけていきます。そして知らない大人と交流を深めていくことで社会というものを知っていくわけです。だからこそ、こういう場は必要だと考えています。これは不登校児童のためだけに作ってほしいと言っているわけではありません。
こういった場があることで、引きこもりの防止、そして虐待に気づきやすくなるんです。ぜひ、このような場所を、お金をかけずにつくる方法をともに考えていただければ、というところで、大問2を終わります。

❸ 健康プラザわくわくランドについて
質問3-1)
現在のわくわくランドの状況について教えてください。

答弁3-1)
令和6年4月4日および同月17日に、健康プラザわくわくランドの地下機械室に設置されているプール昇温用熱交換器に温水を送る一次側温水配管から漏水が発生いたしました。温水配管全体が経年劣化していることを踏まえ、先ずは1次側温水配管の全体の現状を把握し、今後の対応を検討するため、設備設計業者に1次側温水配管の調査および工事設計を業務委託いたしました。
調査結果によりますと、一次側温水配管については予備ボイラーの蒸気管以外は改修が必要であり、工事期間は約5か月間と見込まれております。また、調査範囲外の建設当初から改修していない場所についても、既に23年が経過しているため、全体的な調査が必要であるとの結果でございました。

質問3-2)
この先営業を再開するつもりは、ありますか?再開予定がある場合、いつ再開するかも教えてください。

答弁3-2)
健康プラザわくわくランドの再開に向け、調査結果に基づく、一次側温水配管改修工事を実施するため、12月補正予算に計上させていただき、再開は令和7年7月を目途に予定しております。
なお、二次側温水配管など建設当初から改修していない場所の調査につきましては、目視できる箇所が大部分であることから、現状では、設備担当者の確認において、漏水などの故障個所は確認されていない状況でございます。腐食速度は温度により異なり、二次側温水配管は温度が低いことにより腐食が抑えられている現状から、西貝塚環境センター停止後のわくわくランドの運営を検討していく中で、施設全体の点検を検討して参ります。

再開予定はあるとのことですが、できればもっと巻いてほしい。実は私、利用者が少ないのでは、と思っていたのですが、結構いろんな市民の方が利用しているんですね。私自身、かつてうちの父が通っていたり、夏休みには子どもたちが行ったりしていました。料金も安いですから。その上、今は水上公園もなくなってしまっています。
私は設備屋もやっているので言わせていただくと、予算にもよりますが、工事の仕方によってはより早く営業再開できるだろうと思います。配管などは仮で通して、営業しながら工事も可能ですから。なので、もう少し検討をお願いしたいです。
さらに、わくわくランドは止めずにぜひ今後も営業をし続けてほしいと思います。子どもたちも楽しみにしていますし、年配の方はリハビリ目的で利用されるそうなので。
再開を待っている方がいる、ということで、早い再開を要望とさせていただきます。

❹ 街づくりとコミュニティシネマについて
質問4-1)
上尾市の文化芸術振興を図るための事業について教えてください。何がありますでしょうか。

答弁4-1)
文化芸術の振興を図るため、芸術活動の発表と鑑賞の機会として、上尾市美術展覧会や市民音楽祭を開催しております。また、市民ギャラリーおよび、市役所ギャラリーを運営し、成果の発表と鑑賞の場を提供しております。

質問4-2)
それでは、これは文化庁からも言われていることなのですが、メディア芸術の振興についてはどのようなものがありますか?

答弁4-2)
メディア芸術の振興として、映画上映に際して名義後援による支援を行っております。

質問4-3)
支援を行っているとのことですが、市民の鑑賞等の機会は、どのようにもうけていますか。

答弁4-3)
図書館や公民館で対象を限定した上映会は実施しておりますが、広く市民を対象にした市の主催による映画上映は行っておりません。多くの方が映画を鑑賞する機会につながるよう、ポスター掲示やチラシの配架による支援を行っております。

メディアも芸術であると昨今浸透しております。その中で残念なことに、上尾市は映画館がありません。映画祭も開催されておりません。たとえば近場ですと岩槻なんかもなかなか大きな映画祭を開催しています。

質問4-4)
ということで、関連事項なのですが、上尾市でフィルムコミッションを行っているかと思います。実績を教えてください。

答弁4-4)
過去3年間の実績としては、令和3年度が8件、令和4年度が6件、令和5年度が9件でございました。なお、本年度は、現時点で8件の実績となっております。

以前、去年ですね、私映画を制作しているので、上尾市のフィルムコミッションを利用しようとしたところ、自力で各施設の予約などを行うよう言われました。その為、伊奈町のフィルムコミッションを利用させて頂きました。その際は伊奈町の町役場なども貸していただきました。予約等も全部とっていただけました。その件についての質問です。

質問4-5)
上尾市では、フィルムコミッションで何を目的としているのでしょうか。

答弁4-5)
『あげおフィルムコミッション』は、上尾市観光協会を事務局として運営しており、市内で撮影するテレビ・映画・CM等の映像制作に関するロケーションや施設利用の相談、支援を行うとともに、映像文化の創出や地域の活性化につながることを目指して活動しております。

質問4-6)
このフィルムコミッションのシステムが、以前とは変更があったとお聞きしたのですが、そのことについても教えてください。

答弁4-6)
「あげおフィルムコミッション」では、主に撮影に関する各種相談、ロケ地に関する情報提供、各関係機関との調整、各種申請手続きの協力、地元関連企業の紹介、エキストラ等の手配等を行っています。
手続きの流れとしましては、フィルムコミッションから各施設管理者に日程調整や必要事項等を確認の上、希望場所の仮予約を行います。その後、撮影事業者において本申請手続きを行っていただきます。
なお、本年度からは、「あげおフィルムコミッション」として、市内文化施設の利用者登録を行ったことにより、一部公共施設においては本予約まで手続きが済むよう利便性の向上を図っております。
今後も撮影事業者等からのご意見を参考にしながら、市内での映像制作・撮影を促進するべく、「あげおフィルムコミッション」として支援活動を継続できるよう、市としても協力してまいります。

手続きが簡素化され、かつ市でもっと活用できる状態なので、より周知をしていただいて、沢山の方に利用して頂ければと思います。
映画館に関しては、たとえばお隣の鴻巣市、市民のための映画館ありますよね。資料をご覧ください。

シネ・ピピアとは、兵庫県宝塚市にある公設民営の映画館です。阪神・淡路大震災の復興事業の一つとして、住宅・都市整備公団(現UR都市機構)の施行のもと建設された再開発ビル「ピピアめふ」の五階部分にあります。
公益施設として宝塚市が設置した映画館ですが、運営は民間に委託されています。ピピアめふ自体が商業・公益の複合施設であり、施設内に市民が利用できる会議室やキッチンスタジオ等があるということです。
また、イベントが開催される際、参加者が利用できる一時保育所なども用意されています。
商業作品のロードショー以外にもですね、市民参加の映画館として観たい作品、観せたい作品の手作りの自主上映会の会場として利用でき、日頃から映画リクエストを受け付けているそうです。
それからここに注目して頂きたいのですが、「非常時には避難先となる防災対策としての映画館」とあるんです。阪神大震災後に出来た映画館ということで、市で持っている施設なんですが、映画だけに特化しているわけじゃないんですね。「震災を契機に、顔の見える地域での人間関係づくりを映像文化による日常的な楽しい体験の共有を通して築き上げてゆきたいと考え、つくられたのがこの「シネ・ピピア」です。」と書いてありますが、宝塚市は市内に映画館が一館もないところからここを作られています。
市民の方から「上尾市なんで映画館ないの」という声をお聞きします。スポーツも良いのですが、スポーツをやれない方もいる。もっと多くの市民にそれ以外の芸術に触れる機会をもうけてほしい。

質問4-7)
そこで、市長にお伺いします。文化芸術振興の一環として、映画を観る機会や撮影の機会を市民にもっと増やしていただけないでしょうか?市長の見ご見解をお聞かせください。

答弁4-7)
文化芸術の振興は、心豊かな活力ある社会の形成に大変重要な意義を持っているものと認識しております。市民の皆さまに元気を与え、「みんなでつくる みんなが輝くまち あげお」の実現につながるものとして、メディア芸術をはじめとする文化芸術の振興に引き続き取り組んでまいります。

私は芸術は身近なものだと考えています。年齢も関係なく楽しめ、子どもの情操教育にもなる。心の豊かさという部分に触れていく機会を、上尾市は提供する必要があると考えています。文化芸術のなかでも、メディア芸術に市としてもう少し注目をしてほしいと考え、今回この質問をいたしました。以上で一般質問を終えさせて頂きます。
